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はじめまして、管理人のFUKUSUKEです。
数あるブログの中からご覧いただき、ありがとうございます!
競馬の世界を一緒に楽しみながら、
日曜の夜に少しでも“元気のタネ”をお届けできたらと思っています。
ホープたちの走りで、明日からまたがんばれるように――。
日曜劇場『ザ・ロイヤルファミリー』第9話は、
物語が大きく動いた回ではない。
だが確かに、登場人物全員が「なぜ走るのか」という問いに向き合い、
有馬記念へ進むための“覚悟”を完成させた回だった。
「ロイヤルに関わってくれたすべての方たちに報いること」
父から受け継いだ“馬を走らせる理由”――
日曜劇場『ザ・ロイヤルファミリー』第9話レビュー(ネタバレあり)
日曜劇場『ザ・ロイヤルファミリー』第9話は、物語が大きく動いた回というよりも、登場人物それぞれが「なぜ走るのか」「なぜ勝ちたいのか」という問いに向き合い、覚悟を定めた回だった。
最終回を目前に控えたこのタイミングで描かれたのは、勝敗の行方ではなく、有馬記念という舞台に立つための“心の準備”である。
絶望の連鎖と、有馬記念が遠のく現実
2年後の有馬記念優勝という大きな夢を掲げ、栗須栄治(妻夫木聡)と中条耕一(目黒蓮)を中心に、チームロイヤルは再び固い結束を築いていた。
主戦ジョッキーとなった野崎翔平(市原匠悟)は、秋のGⅠシーズンに挑む。しかし天皇賞(秋)での落馬により、翔平は骨折。さらにロイヤルファミリー自身も脚の故障に加え、失明の危機に瀕する。
度重なる不運により、有馬記念出走は絶望的な状況へと追い込まれる。一方で、ライバル・椎名展之(中川大志)の愛馬ソーパーフェクトは、無敗でクラシック三冠制覇へと突き進んでいく。
光と影が、あまりにも残酷なコントラストで描かれた回だった。
耕一が受け継いだ「馬を走らせる理由」
ロイヤルファミリーの引退すら考え始めた耕一は、栗須に問いかける。
「“馬の幸せ”って、何だと思いますか?」
その問いに対し、栗須はかつて山王耕造(佐藤浩市)からかけられた言葉を語る。
「馬は、自分が勝ったことをわかっていると思うか?」
「俺は、わかってると思うよ。真っ先にゴールを駆け抜けるんだ。気持ちいいに決まってるだろ」
その言葉を受け取った耕一は、決断する。
「ファミリーと、有馬を目指します」
そして続けた言葉が、この第9話を象徴していた。
「ファミリーが有馬で勝つということは、ロイヤルに関わってくれたすべての方たちに報いることだと思うんです」
それは単なる勝利至上主義ではない。父から受け継いだ“馬を走らせる理由”を、ようやく自分の言葉として引き受けた瞬間だった。
翔平が取り戻した「自分との約束」
一方、翔平もまた深い葛藤の中にいた。復帰後のレースで結果を出せず、「ファミリーが負ければ、牧場が潰れる」と自分を追い込んでいく。
「乗りたくないんじゃない。乗れないんです」
そう言って心を閉ざす翔平に、栗須は問いかける。
「お前がファミリーに乗っているのは、誰かのためなのか?」
その言葉をきっかけに、翔平は本音を吐き出す。
「ポープがいてくれたから、“いつか有馬を一緒に走ろう”って約束したから頑張れた」
「俺がファミリーに乗る理由は、ポープと、ファミリーと……自分との約束のためです」
誰かの期待や責任のためではなく、自分自身との約束のために走る――翔平もまた、騎手としての原点を取り戻していった。
心の栄養回:耕一と沢渡のフランス編
第9話でもう一つ強く印象に残ったのが、耕一と獣医・沢渡有希(市川実日子)のフランスでのやりとりだ。
耕造に怒鳴られた過去を持つ沢渡は、彼を「時代錯誤の昭和親父」と評する。一方で耕一は、父と過ごした時間がなかったこと、そして「有馬記念で勝て」という夢を託されたことを打ち明ける。
「勝てば、自分が生まれてきた意味が証明できるかもしれない」
そう語る耕一に、沢渡は静かに言う。
「あなたはあなたですよ。生まれてきたこと自体に意味があるんです」
手術後、沢渡はさらにこう続けた。
「勝たせるのは私じゃない。あなたたち。私は条件を整えただけです」
依存させることなく、しかし確かに背中を押す言葉。この2人のシーンには、「ここでしか得られない栄養」が確かにあった。
ライバル陣営が象徴する“時代”
展之とソーパーフェクト、そして本人役で登場したルメール騎手は、単なる強敵ではない。
大規模牧場と家族経営の牧場、世代交代、そして時代そのもの。
チームロイヤルが立ち向かうのは、一頭の馬ではなく、競馬界の“今”なのだ。
第9話が最終回へ残したもの
第9話で、ロイヤルファミリーはまだ勝っていない。
だが、耕一も翔平も、「なぜ走るのか」という問いに、自分なりの答えを持った。
それこそが、この回で描かれた最大の到達点だった。
有馬記念は、答えが示される場所
最終回で描かれる有馬記念は、単なるゴールではない。
継承とは何か。親を超えるとはどういうことか。
第9話で整えられた覚悟が、どんな答えとして示されるのか。
その行方を、最後まで見届けたい。
第9話記事|実在競走馬の名前が並んだエンドロール
第9話のエンドロールには、実在する競走馬の名前が多数クレジットされていた。
ジャスティンパレス、リバティアイランド、ドウデュース、タスティエーラ、
ソールオリエンス、ベラジオオペラ、レーベンスティール、ステラヴェローチェなど、
GⅠレースで活躍してきた名馬たちの名前が並び、
本作がJRA全面協力のもと制作されていることをあらためて実感させられる。
競馬ファンにとっては、物語だけでなく、
こうした細部にまで宿る“本物感”もまた見逃せないポイントだろう。
Horse Actors(出演馬)
マテンロウバディ/デルマドワーフ/ベアキングダム/ブレイヴソルジャー/チュウワキャリア/オネストジョン/リアンドノール/メイショウダッサイ/トウカイテイオー/ピカハヤヒデ/クロワデュノール/マスカレードボール/ドウデュース/タスティエーラ/ホウオウビスケッツ/ジャスティンパレス/マテンロウスカイ/ベラジオオペラ/ソールオリエンス/レーベンスティール/ステラヴェローチェ/ニシノレヴナント/ノースブリッジ/キングズパレス/リバティアイランド/ダノンベルーガ/シルトホルン
第9話が印象的だったのは、誰か一人が突出して輝いた回ではなかったという点だ。
耕一、翔平、栗須、そして沢渡。
それぞれが自分の立場で「出来ること」と「出来ないこと」を受け入れ、
その上で前に進もうとしていた。
派手な逆転劇はない。
だが、静かに積み重ねられた覚悟がある。
だからこそ最終回で描かれる有馬記念は、
勝敗以上に「どう走るのか」「何を背負って走るのか」が
強く問われるレースになるのだろう。
物語はいよいよ最終回へ。
ぜひこちらの最終回予告から、
有馬記念へ向かう世界観と空気感を感じてみてください。


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